少子高齢化が進む日本では、家族の介護を理由に仕事を辞めざるを得ない人も少なくありません。
そのような状況を防ぐために整備されているのが 介護休業給付 です。
雇用保険から支給されるこの制度は、介護と仕事の両立を支援し、労働者の生活の安定を目的としています。

介護休業給付とは?
介護休業給付は、労働者が家族を介護するために介護休業を取得した際に、雇用保険から支給される手当です。
対象となる家族は、配偶者、父母、子、祖父母、兄弟姉妹、孫など幅広く規定されています。
👉 ポイントは「介護のために休業しても、収入がゼロにならないようにする制度」ということです。
受給条件
介護休業給付を受けるには、次の条件を満たす必要があります。
- 雇用保険の被保険者であること
- 休業開始日前の2年間に、通算12か月以上雇用保険に加入していること
- 要介護状態にある家族を実際に介護すること
- 介護休業期間中に賃金が休業前の80%未満であること
支給額
支給額は、育児休業給付と同様に「休業開始時賃金日額」を基準に計算されます。
- 支給額=賃金の 67%(2025年現在)
- 支給単位期間は 1か月ごと
- 最長で 通算93日分(3回まで分割取得可能) が支給対象
手続きの流れ
- 会社に介護休業の申請を行う
- 会社を通じてハローワークに申請書を提出
- 支給申請は1か月ごとに行い、指定口座に振り込み
注意点
- 自営業やフリーランスは対象外
- 休業期間中に働くと賃金の金額により支給額が減る可能性がある
- 上限日数(93日)を超えると給付は受けられない
まとめ
- 介護休業給付は、家族を介護するために休業した労働者に支給される制度
- 受給には「雇用保険加入」「2年間で12か月以上勤務」「賃金80%未満」などの条件がある
- 支給額は賃金の67%で、最長93日まで分割取得が可能
- 介護と仕事を両立しやすくするための重要な仕組み
👉 制度を正しく理解し、介護と仕事の両立に役立てましょう。
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